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ヘマンジオルシロップの血管腫に対する適応

最近とても良く外来で聞かれることが、βブロッカーの内服薬
、ヘマンジオルシロップ等の血管腫、血管奇形への適応につ
いてです。
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乳児血管腫は呼び方がいちご状血管腫から代わりだいぶ一
般にも浸透してきました。
乳児血管腫は日本で推定
年間約8,000~18,000人の乳児が
発症すると言われています。
小児科医師からも患者からも先日から問い合わせが多いで
す。マルホの研究部の方とも先日お話をさせて頂きました。

乳児血管腫(いちご状血管腫)の治療アルゴリズムです
(参考)
https://www.maruho.co.jp/medical/hemangiol/treatment/overview/
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内服の適応は、
①急激に大きくなるもの
②整容的に問題が起こる場所、顔、首、口唇、等
③機能的に問題が起こる部位、目、鼻腔、耳介、口腔、等
④生命に問題を起こす場合
です。産まれてすぐはなにも無いのですが、1、2週間過ぎて
くるとピンクになり,次第にその皮疹が赤くなり盛り上がります。
その頃には誰もどの医師も患者様も今後どうなるか分かる余
地はありません。毎日、皮ふをみておれば傾向は分かります。
しかし毎日は、見られません。
結局赤い膨隆が大きくなってからの内服スタートになりますが
できれば大きくなりすぎる前に対応したいのが親心です。
赤あざが気になったら早めのご相談をお願いします。
6ヶ月内服が適応です。

↓世界で初めてβブロッカー内服をした乳児血管腫の症例
フランスのボルドー大学病院皮膚科の Christine Léauté-La
bréze先生報告文献です。

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The New England Journal of Medicine」誌の2008年6月号
より(
Propranolol for Severe Hemangiomas of Infancy:
N Engl J Med 2008; 358:2649-2651)
(要約)初めはステロイド治療をしていたけど、だめでした。
肥大型心筋症がありそれにベータブロッカーを与えたら乳
児血管腫が数ヶ月で良くなったという偶然の発見です。
その後9例試験し効果の確認をした。

そのご数多くの文献が発表されました。今での主流は、レーザー
せんでも内服だけで治ってしまうと言うものが多く、レーザーとの
併用療法を推奨する文献はまだまだ少ないため、乳児血管腫が
早期に増大しても内服だけという症例が多いです。
私達の経験では、βブロッカー内服後、数ヶ月投与で休止した
症例の19~25%のリバウンドがあると症例報告があります。
我々もそのリバウンド例を経験したため、内服と同時にレーザー
治療を進めて早く血管増殖を抑えた症例があり短期間かつ
腫瘤の増大を防いだ例が数々あります。
要は血管の増殖をたたき切ってこれ以上増殖しないように、
内側(内服)からと外側(レーザー)のコンビネーション治療を
実際に行っています。
今後報告を行っていきます。

院長 平成30年5月20日(日)

余談ですが
私の経験上、レーザーの適応もはじめの頃にレーザー治療
をはじめると薄くなって消し去った経験があります。
姉妹のお姉様に乳児血管腫があり、かなり大きかったので
遺残してしまいました。
妹さん誕生後に皮ふにすこし赤みを帯び同じ経過は嫌だなと
生後1,2ヶ月からでもレーザー治療をしている経験がありま
すのでご相談下さい
(この症例はお母様が早めにレーザー治療を希望され
ましたので早期レーザー治療でうまくいった症例でした)

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脂漏性角化腫 ADM 
レーザー専門施設でのあざ・レーザー治療は西堀形成外科
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プロフィール

nishihori

理事長 西堀 公治

昭和43年 岐阜県 穂積市 生まれ
昭和62年 岐阜県立加納高校を卒業
平成6年 愛知医科大学医学部を卒業
平成8年 社会保険中京病院形成外科で医長として勤務
平成17年 愛知医科大学病院形成外科で助教として勤務
平成23年3月 西堀形成外科(名古屋市名東区藤が丘)を開業

臨床医として、小児あざや美容のレーザー治療に加えて
やけど・やけど跡、傷・傷跡の治療にも専門的に取り組む。
現在では手術を伴わない"Nonsurgical(メスを使わない)治療の可能性"
をテーマに臨床研究に取り組んでいる。

資格等:
日本形成外科学会:認定専門医・領域指導医
日本レーザー医学会:認定専門医・認定指導医・評議員
日本熱傷学会:認定専門医